将来設計にあたって、さまざまな資産運用の方法を考えている富士リアルティ株式会社、編集部です。
資産運用と一口で言っても、株式、不動産、FX、仮想通貨‥様々な選択肢があります。
今回、6回にわたり当社の海外事業部・松本部長に、資産運用についてインタビューをしました。

松本 憲幸(富士リアルティ・海外事業部 部長)

年間20回以上の投資セミナーを開催する傍ら、年間20回以上の各種投資セミナーに自らも参加し、不動産を中心に広く投資の情報を収集し、顧客へのフィードバックを行っている。
年に数回、カンボジアに数週間滞在し、現地スタッフの教育、市場動向調査、新規プロジェクトの視察などを行う。不動産歴15年。

今、おすすめの資産運用

直球で質問しますが、今オススメの資産運用はどれでしょう?

松本「今個人的には、海外不動産が一押しです。我が社では、もちろん日本の不動産もお取り扱いがあります。しかし、長い目で見ると海外に目を向けておくことが大切です。」

今は株価も上がっているので、株に投資するのはどうでしょう?また、もうすぐオリンピックが開催されることも決まっていますし、国内不動産のほうが理解もしやすいのでは?

松本今すでに日本の株や不動産に投資しておられる方は、順調に利益が出ておられます。特に首都圏、政令都市エリアに今お持ちのお客様は活況です。しかし、これから投資する方は、別の目線が必要です。

オリンピック、これから投資するのは遅すぎる?

なぜでしょう?オリンピックが日本で開催されることが決まったし、盛り上がりが見込めると思うのですが。

松本2020年にオリンピックが開催されるので、外国人も積極的に呼び込んでいて、今実際に盛り上がっております。ただ、これから投資するに当たっては遅いと言わざるを得ません。

確かに、2020年はもうそこまで来ていますから、既に価格が上昇しているでしょうね。
実は、よくわかっていないのですが、仮想通貨も気になっています。

松本仮想通貨やFXは、とても堅実とはいえない印象を持っています。私たちの仕事よりももっとギャンブル要素が強いのではないでしょうか。

国内の不動産は?

友人が、郊外で古いながらも高利回りの物件を購入できたと言っていまして、そうすれば、少額からでもできそうですが

松本現状では利益が出ると思います。ただ、物件が老朽化したり、立地環境の変化によって、賃料を安くしても利益を出し続けることができるのかという点では、心配です。長期保有した場合をお考えになると、収益がいつかプラスになるのかという疑問は残ります。

今、日本は少子高齢化であり、国内の経済状況を考えると、地価の上がっていく可能性は少ないと言えます。
中長期的な目線で考えると、国内の不動産の優位性は見えにくい状況です。短期的には利益が出たとしても、経費や修繕費などを先に考慮に入れておき、5年先、10年先を常に見据えておかないと、結局マイナスになってしまっては元も子もありません。

もちろん、「国内のあらゆる不動産がダメになる」
という話ではありません。
個別の物件レベルで見れば、中には良い物件もあるでしょう。

しかし、日本全体で考えた場合、「悪化する」方向にあるのは間違いないでしょう。

「優良物件」はこれから激減していきます。
新たに見つけるのはどんどん難しくなっていくでしょう。
特に、2020年以降、不動産バブルは弾けるだろうと予想している専門家は少なくありません。」

少子高齢化の日本

なんだか日本のこれからを考えると悲しくなってきました。

松本少子高齢化はさまざまな分野でリスクを抱えています。不動産という観点でも同じです。実は、円についても同じように考えられるのです。

円は強いですよね。どこかの国で問題が起こったら、安心の通貨である円が買われるので、大丈夫じゃないんですか?

松本そういう考えの方は多くいらっしゃいます。今までは、そのような認識で問題が無かったと思います。しかし、これからも円が強い通貨であり続けるというのは、言い切れなくなっております。

円とドル

なぜでしょうか?

松本少し歴史を振り返りますと、私が生まれた1971年当時、1米ドル=360円でした。その後、どんどん人口が増えていったことはご存知の通りです。それに従って、円を使う人も増え、相対的に円の価値も上昇していきました。

人口と通貨の価値が関係あるのですね。

松本そうです。日本の総人口は減り続けております。そうすると、自然的に円を使う人が減ります。そうすると、通貨としての存在感は薄くなるでしょう。過去を考えるとその法則も十分考えられます。

移民をどんどん受け入れ、人口が増えればどうでしょうか。

松本その議論もありますが、本格的に受け入れる議論はまだまだ進んでいないようです。治安悪化につながるという問題もありますし、現状積極的に受け入れるという方向には向かっていないようです。

分散投資

日本はなくなってしまうんでしょうか。

松本それはさすがにオーバーですね、もちろん日本は存在し、円も使われ続けるでしょう。しかし、話を戻しますと、資産運用という観点からは、円だけで資産を形成するのは、将来的にリスクにつながる可能性があるというのが現状ではないでしょうか。

今の日本の経済状況、少子高齢化の続く未来を考えると、確かに国内の株や不動産、円だけでの資産形成は、あまり利益の見込めない投資ではないかと、私も思うようになりました。

短期決戦で、オリンピックまでの上昇気流に乗り、国内不動産で勝負しようかと思っていたのですが、少し考え直すことにします。
円だけで資産を持っているよりは、資産を分けて運用をしたほうがいいのでしょうか。

具体的にはどのように資産を分散したり、実際に増やしていく運用方法を、次回のインタビューで聞いていきましょう。