2023年、38年という長きにわたりカンボジアの政権を担ってきたフン・セン首相が息子であるフン・マネット氏に首相を引き継ぎました。

これを機に、カンボジアでは大幅に閣僚が交代し若返りました(別途JETRO資料参照)。
フン・マネット新首相が発足時年齢で45歳、40代の閣僚が16人もいるという若い内閣になりました。カンボジアでもこの交代劇には多くの賛同が集まり、フン・マネット

新首相は「ペンタゴン(五角形)戦略」を打ち出し、2030年までに高い中間所得国に2050年までに高所得国になるというビジョンを実現すると力強く宣言しました。

ペンタゴン戦略とは、

  • 経済成長
  • 雇用創出
  • 公平性
  • 効率性
  • 持続可能性

上記、5つの主要な領域を強化するという戦略です。

実際、現地を訪れて色々と話を聞くにつれカンボジア内での活気が伝わってきます。
不動産に関しても現状は「止まっている」状態とフン・マネット首相も言っています。
現地で見てもその通りだと思います。まだまだ成長できる可能性があるものの今はコロナもあって足踏みをしている、そんな感覚がします。

また中古市場もこれからです。動きが止まっているかのようです。
ただし、物件をきちんと選定をすれば、利益もしっかり取れるのがカンボジアの市場です。

しかし、2023年夏から始まった新政権には期待をしています。今、彼らは色々な法案、施策を打ち出しています。また40代の閣僚が多いせいか決断が早い気がします。

そして2021年に施工された「新投資法」においても今年運用細則が発表されて、いよいよ具体的に投資誘致を拡大していきます。

2023年12月にはフン・マネット新首相が来日します。(余談ですが、弊社カンボジア人スタッフのハクセン・キンペインは通訳メンバーとして参加します。)
もちろん、日本からの積極的な投資を期待して、でしょう。
日本にそんな余裕はない、と賛否両論あると思いますが、カンボジア側からするととにかく海外からお金を引っ張ってくるんだ、そして自国をさらに成長させるんだ、という意思は非常に強く感じます。

これらの動きが結果的に海外から投資を呼び込み、そして経済が発展していくことで結果的に不動産の価値が上昇していきます。

事実、10年前には見られなかった都市部の景色が生まれつつあります。
デコボコ道ばかりだった道路が綺麗に舗装されていたり、道が広がっていたり、車の数も多くなかったのが、今や朝夕と他の東南アジア同様ひどい渋滞をしていたり、カンボジア人の服装がどんどんおしゃれになっていたり、と目覚ましい変化です。

経済成長しているから不動産が上がるわけではありません。
そこにしっかりと国としての信頼という土台がないとバブルのように弾けます。
もちろんそのリスクはありつつも、新政権発足後の動きを見ていると「若い力が今後のカンボジアの成長を促進する」と思わずにはいられないのです。

まだまだ小さな国、小さな都市かもしれませんが、ドル経済圏です。
大きな可能性をまだまだ秘めていると現地に行って強く思いました。

永松 秀行(代表取締役)

不動産歴32年。平成元年に横浜のマンションデベロッパーに就職。その後湘南の不動産仲介業者に転職、平成8年に独立現在に至る。海とお酒と格闘技観戦をこよなく愛する親父です!現場を離れて時間がたっていますが、指名をいただければ担当をさせていただきます!