今回のブログは、当社における主力販売商品でもあるコンドミニアムについて、皆様からご質問を受けることが多い需要と供給のバランスについて、実際の数字を元に掘り下げてみました。

さて、2017年に発売されたコンドミニアムにおけるユニットの戸数が6,288戸、完成したのが4,103戸でした。

これが、昨年の2018年には12,521戸のユニットの販売が開始され、完成したユニット数は13,326戸にのぼりました。

これは、わずか1年で開発プロジェクトは2倍に、リリースされたユニット数は3倍に増えたことになります。
予想では、2019年から2020年にかけて25,752戸のユニットが完成するだろうと言われております。

ボンケンコンから周辺エリアへ

加えて、開発されているエリアですが、これはもうプノンペンの中心地、ボンケンコン(BKK)を含むチャンカーモンが圧倒的で、全体の3割を超えます。
しかしながら、今後の開発プロジェクト数の推移については、若干緩やかになると考えております。既にマンション開発用地に乏しく、地価も高騰しておりますので、デベロッパーは周辺エリアに移行し始めております。

その次に開発が進むエリアはミンチェイで、全体の約2割を占めます。
プノンペンの中心から南西側に広がるエリアで、昨年10月には地元デベロッパーが同エリアで開発を進めている市内最大級のプロジェクト「ING CITY」内にイオンモール3の出店が決定されたことも、記憶に新しいニュースです。

そして、3番、4番目に開発が進むエリアがセンソックとトゥールコックです。昨年オープンした「イオンモールセンソック」が位置するエリアです。占める割合ですが、2つ合わせますと全体の2割を超えます。

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カンボジア、プノンペン人気エリア、地区

現在、当社で販売させて頂いているコンドミニアムの主力商品もこのエリアに点在しております。現在、地価の上昇が顕著に現れているエリアで、当社でも注目しております。

さて、イオンモールの出店戦略を褒めるような文章になってしまいましたが、このようにプノンペン市内では、爆発的にコンドミニアムの開発が行われております。

しかしながら、我々にとって重要なことは当然需要と供給のバランスです。
これだけのコンドミニアムが開発されておりますが、実に6割以上がスタジオタイプか1ベッドルームです。
デベロッパー的には当然小さく分けて売ったほうが儲かるので、この傾向は致し方ないのかもしれませんが、これに対して2ベッドルームは4割、3ベッドルームに至っては1割を下回ります。4ベッドルームやペントハウスといった大型のユニットは、全体の1%にも満たしておりません。

プノンペンというカンボジアの首都を観光地と呼ぶには、いささか抵抗があります。
ガイドブックに掲載されている「プノンペンの見所」というと、5本の指の中に「イオンモールプノンペン」が掲載されるくらいですので、観光資源に乏しいと言えるのではないでしょうか。

そのため、家族観光で訪れるようなリゾート地を求めると、シェムリアップやシアヌークビルのほうが候補に上がります。

プノンペンは商業の街、仕事で訪れる街ですので、家族連れよりも単身で滞在される方が多いのは事実でしょう。
そのため、建築されるコンドミニアムも極端にスタジオタイプや1ベッドルームに偏る傾向があります。

2ベッドルーム、3ベッドルームの需要

しかしながら、昨今の状況では、当社のように現場で事業を行っておりますと、1ベッドルームのみのコンドミニアムにお越しになられるお客様から、「2ベッドルーム、3ベッドルームは無いんですか?」というお声を非常に多く頂くようになりました。

インバウンドビジネスの観点から見た場合、プレイスポットやインフラが整備されたことにより、観光地やロングステイ先としての人気が上がり、また、まだまだ物価の安いカンボジアに家族で赴任という選択肢が増えてきた影響によって、2ベッドルーム以上のユニットをお探しのお客様が大変増えてまいりました。

これらの調査結果からも、また投資の対象としても、短期賃貸の傾向が強くなるスタジオタイプより、中長期に渡り安定してお住まい頂ける2ベッドルーム以上のお部屋がオススメと言えます。

投資案件をご検討される際には、是非ご参考いただければ幸いです。